CBDオイルの「オイル」には何が使われているでしょうか。
ほとんどの場合はMCTオイルが使われていることが多いですが、その理由について詳しく解説しきます。
この記事では、MCTオイルのメリットやデメリットに加えて、CBDオイルにはどんなオイルが適しているかまで解説していきます。
MCTオイルとは?
MCTオイルとは、ココナッツオイル、パームオイルに含まれる脂肪酸である中鎖トリグリセリド(MCT)由来のオイルです。
MCTオイルはココナッツから抽出されることが多いですが、実際にはカプロン酸、カプリル酸、カプリン酸、ラウリン酸など、いくつかの異なるオイルの総称ともいえます。
CBDオイルのキャリアオイルとして使用されることが多く、多くのメリットがあります。
キャリアオイルとは何なのでしょうか
キャリアオイルとは
キャリアオイルとは広くは植物性のオイルを意味します。
エッセンシャルオイルやアロマオイルを希釈するための植物油で、成分を全身に行き渡らせやすくすることから、carrier(運ぶもの)オイルと呼ばれるようになりました。
CBDオイルにおけるキャリアオイルも同じ目的にて使用されています
キャリアオイルはCBDを身体に吸収しやすくしてくれるオイルのとこです。
脂肪分の多い植物性オイルとして、人間の体が吸収しやすい種類の分子を含んでいます。
また、CBD化合物と直接結合するため、より一層吸収効率があがるというわけです。
CBDオイルに使われることのあるキャリアオイル
CBDオイルに使われることがあるキャリアオイルは主に4つです。
- MCTオイル
- ヘンプシードオイル
- オリーブオイル
- アボカドオイル
なかでもMCTオイルが選ばれる理由について解説していきます。
なぜMCTオイルがCBDオイルに使用されるのか
吸収効率の高さ
効果を長続きさせてくれる
CBDの品質を長期的に維持してくれる
点が主な理由です。
また、CBDは脂溶性であるため、水に溶かすことができません。
そのため、油脂を用いることになりますが、その中で相性が良いのがMCTのオイルというわけです。
MCTオイルをCBDオイルのキャリアオイルに選ぶメリット
それではMCTオイルを選ぶメリットを紹介していきます。
CBDの吸収向上
メーカーはCBDのバイオアベイラビリティ(吸収効率)を高めるために、CBD製品にキャリアオイルを加えます。
キャリアオイルは、CBDや他のカンナビノイドが血流にのって体内に吸収されやすくします。
私たちの体は、水溶性化合物と脂溶性化合物を吸収することができます。そのうちミネラルや栄養素などの水溶性化合物は、水溶性の経路を通って血液中に入ります。
しかし、脂溶性化合物が吸収される仕組みはもう少し複雑です。
CBDのような脂溶性化合物は、血流には乗らず、小さな粒子に変換され、リンパ系を通って血流に乗ります。
そのために私たちの体はCBDをミセルと呼ばれる小さな粒子に分解しなければなりません。
CBD製品を植物油のような脂肪分と一緒に摂取すると、その分解を手助けすることができます。
CBDの持続的放出
MCTオイルは体内で効率的に代謝されるため、CBDの持続的な放出が期待できます。
そのため、他のキャリアオイルを使用したCBDと比較して、より安定した効果を長時間持続させることができます。
賞味期限や風味の延長
製品の効果や効能を失うことなく保存期間を長くするためです。
CBD製品は一般的に1~2年もちますが、キャリアオイルはCBDの保存期間を延ばすのに不可欠な役割を果たします。
中でも、MCTオイルは他のオイルに比べて有効成分の鮮度を長く保つことができることがわかっています。
オリーブオイルとで90日間の経過を比べた場合、MCTオイルのほうが安定してテルペンを維持することができたとの結果です。
MCTオイルによるCBDの副作用は?
CBDオイルとMCTオイルは間違いなく相性がよいといえますが、注意すべき副作用もあります。
悪玉コレステロール
MCTオイルを摂り過ぎると、体内の悪玉コレステロール値が上昇する可能性があります。
心臓の健康に悪影響を及ぼし、心血管疾患につながる可能性があるものですが、用法用量を守ったうえでの使用については心配する必要はないでしょう。
体重増加
MCTオイルは飽和脂肪酸であり、1日の共用カロリーの半分以上を摂取すると肝臓に脂肪が蓄積される可能性があります。
繰り返しとなりますが、CBDオイルの一部としてMCTオイルを摂取し、CBDの最大推奨用量を守っているのであれば、心配する必要はありません。
消化器への影響
MCTオイルの摂り過ぎは胃を荒らし、下痢や嘔吐、腹痛を引き起こす可能性があります。
体質に合わないと感じた場合は様子をみて、ひどいようでしたら医師に相談するようにしましょう。
キャリアオイルの選び方
・期待する効果から選ぶ
・自分の体質に適したものを選ぶ
木の実アレルギーやその他の食物アレルギーをお持ちの方は、安全なキャリアオイルを使用したCBD製品を選ぶよう、特に注意してください。すべての原材料がラベルに明記されている必要があります。
外用剤の場合、キャリアオイルやその他の添加成分によっては、アレルギー性接触皮膚炎と呼ばれる、かゆみを伴う赤い発疹を引き起こす可能性があることを知っておくこと。また、日焼け後に皮膚反応を起こすものもあります。どのような製品を使うにせよ、副作用の可能性をよく理解しておくこと。また、ごく少量の外用オイルを目立たない皮膚でテストし、反応が出るかどうかを確認することで、安全策をとるようにしましょう。
キャリアオイルの比較
ヘンプシードオイル
大麻の種から採れるオイルがヘンプシードオイルです。
ヘンプシードオイルをCBDのキャリアオイルとして使用することで、「アントラージュ効果」と呼ばれる相乗効果が得られる可能性があります。
麻の実オイルをCBDオイルと偽ろうとする業者もいます。製品を購入する前に、その製品に含まれる成分とCBDの量を必ず確認してください。
オリーブオイル
オリーブオイルは、おそらく皆さんが最もよく知っているキャリアオイルでしょう。最もよく研究されている油であることは間違いない。オリーブオイルは、その多くの健康効果が確立されているため、最もよく使われる食用油のひとつとなっています。
アボカドオイル
アボカドオイルは、調理にも使われることが多い、最近注目のオイルです。
CBDキャリアオイルとしては、美容製品に使用されることが多いですが、食品にも選ばれることがあります。
よくある質問
ココナッツオイルとMCTオイルは違う?
違うものです。主な違いは中鎖脂肪酸の割合です。
ココナッツオイル | 全体の大体60%程度 |
MCTオイル | 100% |
MCTオイルはココナッツオイルより中鎖脂肪酸が多いためより吸収が早く、ケトン体を作ります。
そのためエネルギーとしてすぐに体で消費されます。
エッセンシャルオイルはキャリアオイルに使える?MCTオイルの違いは?
アロマとして使われるエッセンシャルオイルはMCTオイルとは別物で、単体でキャリアオイルとして使うことはおすすめしません。
エッセンシャルオイルは、キャリアオイルで希釈された後、局所的(皮膚)に使用されることが多いです。しかし、エッセンシャルオイルそのものをキャリアオイルとして使用すべきではありません。
エッセンシャルオイルを単独で使うと中毒になったり、肌に刺激を与える場合があります。
また、揮発性が高いものは保湿効果が得られにくいため、キャリアオイルが加えられています。
まとめ
CBDとMCTオイルについての内容は以上です。
MCTオイルとCBDオイルの相性は抜群です。単にCBDを溶かすだけでない嬉しい効果が多い縁の下の力持ちとなります。
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